「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」初代ゴジラへのリスペクトと大胆な発想と

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、映画ゴジラシリーズ24作目、「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」(2000年)をとり上げます。

「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」

初代ゴジラへのリスペクトと大胆な発想と

作品概要

作品名:ゴジラ×メガギラス G消滅作戦
公開日:2000年12月16日
分数:108分
動員数:135万人
出演者:田中美里/谷原章介/伊武雅刀/星由里子/勝村政信 他
製作:富山省吾
監督:手塚昌明
脚本:柏原寛司/三村渉
音楽:大島ミチル
特殊技術:鈴木健二
※東宝公式サイトより

ゴジラ×メガギラス G消滅作戦(Prime Video)

あらすじ

対ゴジラ戦闘部隊「Gグラスパー」の隊長・辻森桐子は、ゴジラ殲滅に命を懸けていました。
彼女は天才エンジニア・工藤元をスカウトし、新兵器ディメンション・タイド(ブラックホール砲)を開発します。

新兵器は強力な威力を発揮しますが、その余波で生じた時空の歪みが、太古の昆虫メガニューラを復活させます。
同じ時期、太平洋に姿を現すゴジラ…。ゴジラ、メガニューラ、Gグラスパーの熾烈な戦いがはじまります。

やがてメガニューラの群れは、巨大な個体メガギラスを誕生させます。一方、GグラスパーはG消滅作戦を発動…。
果たしてゴジラ対メガギラスの戦いの行方は?辻森と工藤の運命は?G消滅作戦は完遂なるのか?

レビュー

「魔獣ゴジラ、東京を襲う!」。
冒頭で流れるシーンは、伝説の「初代ゴジラ」の名場面のリメイクです。
第1作「ゴジラ」(1954年)のフィルム映像に、ミレニアムゴジラの撮影映像を加えてつくられました。

今回が第2作目となる「ミレニアム・シリーズ」。
第1作「初代ゴジラ」を起点にしながら、作品ごとに新しいゴジラの物語を作るというのがシリーズの特徴です。
本作「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」でも、初代ゴジラへのリスペクトと自由で大胆な発想が随所にとり入れられました。

ゴジラ×メガギラス G消滅作戦 <東宝Blu-ray名作セレクション>

冒頭のリメイクシーンはもちろんのこと、新兵器「ディメンション・タイド」も初代ゴジラへのリスペクトでしょう。
第1作でゴジラを鎮めた「オキシジェン・デストロイヤー」のミレニアム版とでも言うべき必殺兵器。
第1作の芹沢博士と同じく、工藤の恩師・吉沢博士も戦争への流用を懸念し、ゴジラを倒した後は設計図と一緒に兵器を廃棄するよう迫っています。

ゴジラ(1954年)

前作との整合や次作へのつなぎを気にしなくていいことは、製作陣に自由で大胆な発想を与えました。
ブラックホールを人工的に発生させるという新兵器はもちろん、1954年のゴジラ上陸で壊滅した東京に変わって大阪が首都になっているという設定も斬新。
敵怪獣(メガニューラ)が群れを成してゴジラを襲うなんてのも、斬新なシーンでした。

これらの名シーンを支えたのが、最新のデジタル技術、CG(コンピューターグラフィック)でした。
ゴジラのお台場上陸のシーンなんて、「シン・ゴジラ」を彷彿させます。海中から地上へ、そして熱線放射…。
CGの使用により、さらに迫力を増したゴジラシリーズ。ゴジラも作品も進化していくのです。

見どころ

それでは、そんな映画「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」。個人的な見どころを紹介します。
※ネタバレになる記述がありますので、ご注意ください。

1.奇岩島の対決

斬新な対決シーンとして見どころに挙げたいのが、ゴジラとメガニューラの奇岩島での対決です。
なんてったって、敵怪獣のメガニューラ、身体が小さいながらも何百匹もの大軍で攻撃します。

「ゴジラのようなエネルギーの塊は、またとない餌に見えるんでしょう」(工藤)。
メガニューラは尻尾の針をゴジラに突き刺し、ゴジラからエネルギーを奪い取ろうとします。

ゴジラ×メガギラスG消滅作戦超全集

この「一対多」の戦闘シーンは圧巻です。CGの技術がこうした新しいゴジラの対決シーンを可能にしました。
そういえば、その前のメガニューラ誕生シーンもすごかった…。

水没した渋谷のビルの壁にぎっしり張り付いたメガヌロン(幼虫)。
そこから大量のメガニューラが羽化して飛び立ちます。虫嫌いのひとは要注意の名シーンです。

そして、奇岩島の戦いの最中に、G消滅作戦が発動します。
宇宙から放射される新兵器ディメンション・タイド。果たしてゴジラの運命は…?

2.お台場決戦

奇岩島の対決で生き残ったメガニューラの個体群は、渋谷に舞い戻り、水底で眠る巨大なメガギラスにエネルギーを与えます。
メガギラスはやがて羽化して地上に現れると、渋谷を破壊して飛び去っていきました。

そして、ゴジラとメガギラスが対決のときを迎えます。両獣の決戦の場所は、東京お台場…
新交通ゆりかもめの路線を粉砕して突き進むゴジラ
お台場の観覧車で羽根を休めると、超高速でゴジラを攻撃するメガギラス

ムービーモンスターシリーズ メガギラス

メガギラスは、熱線を放射しようとするゴジラの腹部を尻尾の針で突き刺し、エネルギーを吸い取ります
さらに、鋭い牙が、強力なハサミが、ゴジラに表皮に食い込みます。ゴジラ危うし…。

メガギラスのとどめの一撃が見舞われようとしたとき、ゴジラが驚きの反撃に出ます
なんと、必殺の針攻撃を自らの牙で受け止めると…。強烈です。やっぱりゴジラは強かった…。

今日の1枚

それでは、そんな名シーンを伝える、ふゆき画伯(?)の「今日の1枚」
今日は、呉爾羅 古代昆虫怪獣 合戦図」(ゴジラ対メガギラス)。太古の怪獣が登場するだけに、画風もレトロに、筆ペンで日本画っぽく描きました。

太古の昆虫怪獣メガギラス、こいつはなかなかに強かった。
実は、この幼虫形態のメガヌロン、かつての怪獣映画「空の大怪獣ラドン」(1956年)に登場していた怪虫です。
当時の映画では、ラドンにすべて捕食されてしまい、羽化した状態では登場しませんでした。

それが、ミレニアム・シリーズでは異例の大出世
メガニューラ、さらにはメガギラスとなって、怪獣王ゴジラを大いに苦しめました。
この辺りも、初期特撮作品へのリスペクトが入っているのかもしれませんね。

ありがとう、ゴジラ! ありがとう、メガギラス! ありがとう、G消滅作戦!

ブログランキングに参加しています

にほんブログ村 映画ブログ 特撮映画へ

 

 

 

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事