こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、映画ゴジラシリーズ2作目、「ゴジラの逆襲」(1954年)をとり上げます。
シリーズ第2作「ゴジラの逆襲」!
ゴジラ対アンギラス、大阪城決戦!
作品概要
作品名:ゴジラの逆襲
公開日:1955年4月24日
分数:81分
動員数:834万人
出演者:小泉博/千秋実/若山セツ子/木匠マユリ/土屋嘉男 他
製作:田中友幸
監督:小田基義
原作:香山滋
脚本:村田武雄/日高繁明
音楽:佐藤勝
特技監督:円谷英二
※東宝公式サイトより
あらすじ
太平洋に浮かぶ岩戸島。
漁業会社に所属するパイロットの月岡と小林は、そこでゴジラと新怪獣アンギラスを目撃します。
2人の報告を受けて開かれた緊急会議の場で、山根博士は厳しい見通しを述べます。
ゴジラを抹殺する手段は、「絶望と申すより仕方がない」、と。
間もなく、ゴジラとアンギラスが大阪に上陸します。
防衛線などお構いなしに壮絶な戦闘を繰り広げると、大阪の街を火の海にします。
舞台は移って、雪の降る北海道。
大阪の街を焦土としたゴジラが、北の海に浮かぶ神子島に出現します。
ここで食い止めないと、北海道の街が壊滅してしまう…。
ゴジラを足止めしようと命を賭した小林の攻撃が光明を与えました。
スクランブルを仕掛ける航空防衛隊。最後の攻撃がはじまります。
決死の作戦は成功するのか。ゴジラとアンギラスの決戦の行方は。そして人類はゴジラを止めることができるのか…。
レビュー
前年(1954年)11月に公開された第1作「ゴジラ」の空前の大ヒットを受けて、急遽続編が決定。
なんと3か月に満たない撮影期間で製作されたのが本作品です。
それでも、前作の勢いを継いで、スリルと緊張感あふれる極上のエンターテイメントに仕上がりました。
それを支えているのが、名匠・円谷英二さんの特撮技術です。
撮影は、前作では完成していなかった、東洋一の広さを誇る東宝特撮ステージが使用されました。
圧巻の大阪市街のシーンはここで生まれたんですね。納得です。
円谷さんは、本作ではじめて「特技監督」という称号を与えられました。
ゴジラに立ち向かう男たちの友情も、物語のハイライトです。
命を賭して愛する人を守ろうとする姿は、いつの時代もカッコいいですね。
見どころ
それでは、そんな映画「ゴジラの逆襲」。個人的な見どころを紹介します。
※ネタバレになる記述がありますので、ご注意ください。
1.大阪城決戦
大坂の街で繰り広げられる、ゴジラとアンギラスの激闘。
ゴジラが怪獣と戦うシーンは初めて。これが圧巻です…。
早送りしてるのかと思うほど、両獣の動きが敏捷です。
これは、当初は高速度撮影(スローモーション)のはずが、間違って微速度撮影(コマ落とし)にしてしまったことによる、偶然の産物。
円谷さんはこの動きを面白がり、以降の格闘シーンもコマ落としを使用しました。
両獣の戦いのクライマックスとなるのが、大阪城決戦です。
中之島から淀屋橋を経て、激闘の舞台は大阪城へ。周囲の建物を次々に破壊すると、ついに天守閣も跡形なく崩れ去ります。
まさに円谷マジック。日本の特撮-TOKUSATSU-を世界に知らしめました。
2.神子島決戦
続いての見どころは、雪の神子島決戦です。
ゴジラの北海道上陸を避けようと、航空防衛隊は決死の作戦に出ます。
それは、雪崩を起こしてゴジラを生き埋めにしようとするもの。
戦闘機が出撃して、山壁にロケット弾を撃ち込みます。
しかし、ゴジラも放射熱線を発して戦闘機を次々に撃墜。追い詰められる中、志願して出撃した月岡が最後の突撃を開始します…。
雪崩シーンも圧巻。「雪」崩というより「氷」崩なんですよね。
なんとこのシーン、製氷業者やスケートリンクから調達した本物の氷を何トンも使用したのだとか。これまた円谷マジックですね…。
今日の1枚
それでは、そんな名シーンを伝える、ふゆき画伯(?)の「今日の1枚」。
ゴジラ対アンギラス、大阪城決戦を描きました。
このとき、粉々に破壊される大阪城。
ミニチュアセットをつくった人たちはきっと涙したことでしょう…。
そんな特撮スタッフの皆さんの苦労が見事に報われた名作「ゴジラの逆襲」。
絵だとイマイチ伝わりませんが、ぜひ本編で本物の円谷マジックをご覧ください。
ありがとう、ゴジラの逆襲! ありがとう、円谷マジック!