こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、映画ゴジラシリーズ10作目、「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」(1969年)をとり上げます。
「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」
空想世界のガキ大将対決!
作品概要
作品名:ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃
公開日:1969年12月20日
分数:69分
動員数:148万人
出演者:佐原健二/矢崎知紀/中真千子/天本英世/石田茂樹 他
製作:田中友幸
監督:本多猪四郎
特技監修:円谷英二
脚本:関沢新一
音楽:宮内国郎
※東宝公式サイトより
ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃(Prime Video)
あらすじ
鍵っ子の少年・一郎。
彼はいつも、「ガバラ」というあだ名のガキ大将にいじめられていました。
そんな一郎の楽しみは、空想の世界で怪獣島へ行き、友達ミニラと遊ぶこと。
ただ、ミニラも一郎と同じように、ガバラという怪獣にいじめられていました。
怪獣島で繰り広げられるゴジラと怪獣たちの戦い。
そして、ミニラもガバラに立ち向かいます。
そして現実の世界でも一郎が危機に立ち向かいます。
ミニラ、そして一郎は勝つことができるのか。現実と空想、その戦いの行方はいかに…。
レビュー
「ゴー♪ゴー♪1、2、3♪…怪獣さまのお通りだ♪」。
冒頭で流れる「怪獣マーチ」。これまでのゴジラ作品とは趣の異なる出だしです。
それもそのはず。この映画は、子供向けの映画プログラム「東宝チャンピオンまつり」のメイン作品として製作されました。
主人公も子供です。本作以降のゴジラ作品は、しばらくの間、子供を意識した作品作りがされることになります。
なお、「オール怪獣大進撃」とうたってはいますが、ほとんどの怪獣の登場場面は過去作品のシーンを使用。
新たに特撮されたのは、ゴジラとミニラ、新登場の怪獣ガバラのシーンでした。
これは、円谷英二さんが病気療養のために参加できなかったことが影響しているのでしょうか…。
ストーリーは、怪獣同士の戦いというより、少年・一郎の活躍が柱となっています。
そんな意味でも趣の異なる作品、歴代のゴジラシリーズの中でも異色の作品と言えます。
見どころ
それでは、そんな映画「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」。個人的な見どころを紹介します。
※ネタバレになる記述がありますので、ご注意ください。
1.ガキ大将怪獣、ガバラ
本作品で新たに登場する怪獣「ガバラ」。
現実の世界で一郎をいじめるガキ大将のあだ名と同じ名前の怪獣です。
このガバラ、見た目もゴツいが、攻撃も強烈…。電撃攻撃でミニラやゴジラを苦しめます。
一郎いわく「僕の知ってるガバラより猛烈だよ…」。
物語の終盤、ミニラとガバラの対決シーンが見どころの一つです。
圧倒的な力の差があるなかで、ミニラは一郎と協力してある作戦に出ますが…。
さすがは空想の世界ならでは、ゴジラ史上に残る人間と怪獣の共闘シーンです。
これには、さすがのゴジラも驚いたのではないでしょうか。
2.一郎対銀行強盗
現実の世界でも、いじめられっ子・一郎が成長を見せます。
銀行強盗の秘密を知ったことから、彼らにさらわれる一郎…。
窮地の一郎に、ミニラの声がよみがえります。「ひとりで戦えってさ、ひとりで生きる練習をしろって言うんだ」。
空想の世界ではミニラが人間の言葉を話せるんです。この言葉は、父ゴジラの猛特訓を愚痴たものでした。
一郎は勇気をふり絞って、銀行強盗2人組に立ち向かいます。
映画「ホームアローン」ばりの、大人2人組対子供のたたかい。廃屋で逃げ回る一郎。
強盗がナイフを持って飛びかかろうとしたそのとき、ミニラの放射熱線を真似て一郎は…。
今日の1枚
それでは、そんな名シーンを伝える、ふゆき画伯(?)の「今日の1枚」。
ゴジラとガバラ、空想世界のガキ大将対決を描きました。
本作では、空想の世界で登場するゴジラですが、それでもその強さは相変わらず。
特にガバラとの対決では、「本当のガキ大将は俺だ!」と言わんばかりの強さを見せつけます。
それに負けじと少年・一郎も成長していきます。何しろ、「主役は僕だ!」と言わんばかりの活躍ぶりですから。
ありがとう、ゴジラ・ミニラ・ガバラ! ありがとう、一郎くん!