「シン・ゴジラ」 私たちはゴジラを止めることができるのか…

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、庵野秀明さんが総監督を務めた名作、「シン・ゴジラ」(2016年)をとり上げます。

「シン・ゴジラ」 私たちは

ゴジラを止めることができるのか…

作品概要

作品名:シン・ゴジラ
公開日:2016年7月29日
分数:120分
動員数:569万人
出演者:長谷川博己/竹野内豊/石原さとみ 他
脚本・総監督:庵野秀明
監督・特技監督:樋口真嗣

※東宝公式サイトより

シン・ゴジラ(Prime Video)

あらすじ

東京湾アクアトンネルでトンネル崩落事故が発生…。
内閣官房副長官・矢口蘭堂は、巨大生物の存在の可能性を指摘します。

矢口の説は一笑に付されますが、それは現実のものに…。
巨大生物は多摩川に侵入すると蒲田に上陸。さらに品川付近で二足歩行形態に変態、街を蹂躙して去っていきました…。

政府は、巨大生物の再襲来に備えて「巨大不明生物特設災害対策本部」(通称「巨災対」)を設置。
トップには矢口が就き、米国特使からの情報も得て、早急に対策の検討を進めます。

そして再び、巨大生物「ゴジラ」が現れます。鎌倉に上陸すると、横浜、川崎、そして東京へ…。
果たして、自衛隊は、日本は、矢口ら「巨災対」は、ゴジラを止めることができるのか

レビュー

第1作「ゴジラ」(1954年)から62年、シリーズ最終作と銘打った「ゴジラ FINAL WARS」(2004年)から12年。ついに、ゴジラが還ってきました

2014年公開のアメリカ版「GODZAILLA」が世界的にヒットしたことを受けて、日本製ゴジラの制作が決定
東宝が白羽の矢を立てたのは、庵野秀明さんと樋口真嗣さんでした。

エヴァンゲリオンやガメラなどで実績もある2人がこだわったのは、圧倒的にリアルなゴジラ
ゴジラが現れたら、現実の日本はどうなるのか、政府や国民はどう対応するのか…。
リアリティーにこだわり、スマホや防犯カメラで撮影した映像を随所に使用。自衛隊の最新鋭戦車や対戦車ヘリも使って、大迫力の戦闘シーンを演出しました。

巨悪の権化ゴジラに対し、一人一人は小さな存在の人間が力を合わせて立ち向かう…。
クライマックスには誰もが息を飲み、誰もが奮い立つはず…。第40回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞、日本映画史上に名を刻む傑作、「シン・ゴジラ」(2016年)です。

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見どころ

それでは、そんな名作「シン・ゴジラ」、個人的な見どころを紹介します。
※ネタバレになる記述がありますので、ご注意ください。

1.蒲田くん、上陸

本作のゴジラは、作品中で何度か形態変化を遂げます。
その中で、「キモかわデカい」とファンから親しまれているのが、ゴジラ第2形態、通称「蒲田くん」です。

「蒲田くん」は、その名前の由来となった蒲田に上陸すると、蛇行しながら北上を開始します。
逃げ惑う多数の人々。次々と破壊される街並み。破壊の行進は品川に続きます…。

そこで「蒲田くん」は次なる形態変化、ついに2足で立つゴジラ第3形態となるのです。
ちなみに、その北品川付近は、1954年に公開された第1作「ゴジラ」が上陸した場所。庵野監督らスタッフのゴジラ愛が伝わりますね。

ゴジラ2016 第2形態

2.多摩川決戦

さらに巨大化して再上陸したゴジラ。鎌倉から横浜、そして再び都心に向けて侵攻を始めます。
ゴジラを決して東京に侵攻させはしない…。自衛隊が絶対防衛ラインを敷いたのは多摩川でした。

対戦車ヘリコプターと戦車・装甲車部隊から、ゴジラに大量の砲弾が浴びせられます。
さらに航空攻撃によりF-2戦闘機からJDAM(GPS誘導爆弾)が投下されます。

ゴジラ周辺で起こる巨大な爆発。自衛隊総力を挙げたタバ作戦が実った…そう思った次の瞬間。
黒煙の中から、多摩川に架かっていたはずの橋梁が、空中に飛び出てきました…。
映画中盤のクライマックス、多摩川攻防戦。ゴジラと自衛隊の雌雄を決する一大攻防戦です。

ゴジラ2016

3.熱線放射

さらに衝撃的なシーンは続きます。
都心に侵攻するゴジラ。閣僚らは官邸退去を決断。都民らは避難を急ぎ、地下鉄駅はパニックに…。

すると、ゴジラの全身が青紫色に発光をはじめます。
「何の光だ?」。矢口がいぶかるなか、ゴジラの戦慄の熱線放射がはじまりました…。

これがとんでもない…。周囲の高層ビル群に所かまわず熱線を放射、辺りは火の海に…。
未曽有の惨状に、多くの人が言葉を失い、多くの人が尊い命を失いました。

そして、矢口ら「巨災対」は、ついにゴジラとの最終決戦に臨みます。矢口が隊員に語りかけます。
「ここにいる者の生命は保証できません。だが、どうか実行してほしい。…日本の未来を君たちに託します」。
最終決戦の地は東京駅…。矢口は、巨災対は、日本は、ゴジラを止めることができるのか…?

シン・ゴジラ2016(クライマックスVer.)

今日の1枚

それでは、そんな名シーンを伝える、ふゆき画伯(?)の「今日の1枚」
破壊王ゴジラの戦慄の熱線放射、通称「内閣総辞職ビーム」を描きました。

ゴジラの熱線放射は、官邸から避難しようとしていた総理大臣を含む閣僚らが乗り込んだヘリコプターを直撃
通称「内閣総辞職ビーム」により、映画前半の主要キャラが一瞬にして命を失うという衝撃的な展開となりました。

抗うことは許されない。破壊は止まらない、逃げ場もない…。そして私たちは突きつけられるのです。そのとき「お前はどうするのだ?」と。
ゴジラという人類が経験したことのない圧倒的暴威を前に、私たち非力な人間は逃げるしかないのでしょうか…。

そんな問いに対して、この作品は一つの回答を用意していました。それは、矢口ら「巨災対」の存在です。
どんなに苦難に陥っても、決して諦めず挫けず、昼夜問わずゴジラ対策に粉骨砕身する姿は、多くの人々の共感を呼び、人々の間に強い「絆」をつくり出しました…。

そして迎える、東京駅最終決戦。「巨災対」のみならず、日本全体が一致団結して、破壊の化身・ゴジラに立ち向かいます。
がんばれ、矢口! がんばれ、巨災対! 負けるな、ニッポン!
映画「シン・ゴジラ」。ただの怪獣映画と思うなかれ。苦しいとき、挫けそうなとき、心にアツい火を灯してくれる名作です。

ありがとう、シン・ゴジラ! ありがとう、庵野さん、樋口さん、すべての出演者及びスタッフたち!

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