こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、映画ゴジラシリーズ5作目、「三大怪獣 地球最大の決戦」(1964年)をとり上げます。
宇宙超怪獣キングギドラ襲来!
「三大怪獣 地球最大の決戦」
作品概要
作品名:三大怪獣 地球最大の決戦
公開日:1964年12月20日
分数:92分
動員数:541万人
出演者:夏木陽介/星由里子/若林映子/小泉博/ザ・ピーナッツ 他
製作:田中友幸
監督:本多猪四郎
脚本:関沢新一
音楽:伊福部昭
特技監督:円谷英二
※東宝公式サイトより
あらすじ
世界各地で起きる謎の異常現象…。
そんな最中、サルジナ公国のサルノ王女と瓜二つの予言者が出現。
金星人と名乗る彼女は、不吉な予言を口にします。
「このままでは地球は滅亡です。キングギドラのために死の星となります」。
ときを同じくして、アルプスの山奥に落下した大隕石が不気味な光を発します。
そこから姿を現したのは、かつて金星に栄えた文明を滅ぼした宇宙超怪獣キングギドラでした。
空中から稲妻光線を吐き出し、都市を蹂躙するキングギドラ。圧倒的な破壊力に人類はなす術がありません。
最後の望みは、戦いを続けるゴジラとラドンが力を合わせること。
インファント島からやって来た小美人は、その仲介役としてモスラを呼び寄せますが…。
いよいよ始まる、最凶の怪獣キングギドラとの決戦。
果たしてゴジラ・ラドン・モスラの三大怪獣は共闘できるのか。人類は地球を滅亡から救うことができるのか…。
レビュー
「三大怪獣 地球最大の決戦」は、そのタイトル通り、東宝が生んだ怪獣スター、ゴジラ・ラドン・モスラが揃い踏み。
宇宙から襲来した凶悪な怪獣、キングギドラに立ち向かいます。
公開は、前作「モスラ対ゴジラ」と同じ1964年。
黒澤明監督の映画「赤ひげ」の製作が長引いたため、急遽正月映画として企画されました。
なので、この年はゴジラ映画としては初めて2本公開となりました。ゴジラファンにはたまらない年ですね。
作品は、急遽の企画とは思えないほど、以降のシリーズを方向付ける重要な作品となっています。
ゴジラの永遠のライバル、キングギドラが初登場。怪獣の共闘というスタイルは後の定番となっていきます。
さらに、本作ではじめてゴジラが善玉として描かれます。ここに、最も凶悪な風貌をしたヒーローが誕生しました。
見どころ
それでは、そんな映画「三大怪獣 地球最大の決戦」。個人的な見どころを紹介します。
※ネタバレになる記述がありますので、ご注意ください。
1.キングギドラ初登場
本作ではじめて登場するのが、ゴジラの永遠のライバルとなるキングギドラです。
その登場シーンからしてカッコいい…。謎の大隕石の中から炎が噴き出すと、それが形になってキングギドラになります。
黄金に輝くフォルム。凶悪そのものな三つの首の動き。さらに強烈な攻撃力…。
名城・松本城を破壊すると、東京タワー、さらには完成間もない横浜マリンタワーを粉砕します。
その凶暴ぶりは、敵ながら惚れ惚れしてしまいます。
そしてキングギドラは、その闘争本能の赴くままに、ゴジラのいる富士山麓へ。
ついに、宿命のライバルの初対戦が始まるのです…。
2.怪獣会議
キングギドラが地球を滅亡に追い込もうとしているときに、富士山麓で熾烈な戦闘を繰り広げるゴジラとラドン。
それを諫めるように幼虫モスラが仲裁に入ります。
モンスター語(?)で語り合う三怪獣。小美人が通訳するのですが、これが面白い…。
モスラ「争いをやめて、地球を守ろう」。
ゴジラ&ラドン「俺たちの知ったことか、勝手にしやがれ」。
見守る進藤(主人公)も「分からず屋ってのは人間だけじゃないんだな」と呆れるほど…。
三大怪獣の前代未聞の「怪獣会議」は決裂寸前…。それが一転、共闘を決心させたのは、皮肉にも敵怪獣キングギドラでした。
その圧倒的な破壊力を目の当たりにしたゴジラら三大怪獣は、力を合わせてキングギドラと戦うことを決意します。ここに怪獣映画史上に残る、怪獣の共闘が実現!
この後、怪獣の共闘作品が数多く作られますが、その発端が富士山麓で開催された、この怪獣会議です。歴史的な会談ですね。
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今日の1枚
それでは、そんな名シーンを伝える、ふゆき画伯(?)の「今日の1枚」。
睨み合う宿命のライバル、キングギドラとゴジラを描きました。
モスラも加えましたが、ラドンは力尽きて描けませんでした…。ラドンファンの方、申し訳ございません。
この作品で圧倒的な存在感を示したキングギドラ。
この作品から、ゴジラとキングギドラの宿命の対決が始まりました。
それにしても、キングギドラってカッコいいですよね…。
CGの無い時代、三本の首や羽根、尻尾などの生き生きとした動きは、大勢の操演スタッフによって生み出されました。
これも、特撮の神様・円谷英二さんの大きな手腕ですね。
ありがとう、三大怪獣! ありがとう、キングギドラ!